パイロットのカスタム74は金ペン(14金)のエントリーモデル。
手に取りやすい価格と使いやすいサイズ感に加え、安心安定の書き心地で初めての金ペン万年筆候補としてよく名前が挙がります。
ここ数年の値上がりで手に取りやすい価格ではなくなりましたが…。それでも金ペン万年筆の中では手に取りやすい価格。
そして、そんなカスタム74が気になるけど「左利きにはどんなもんだろうか?」と商品レビューを探すけど、左利きが書いたレビューが少なく悩んでいませんか?
今回はパイロットのカスタム74をサイズ感やデザイン、書き心地を中心にレビューしていきます。
使ってみた結果、パイロットのカスタム74は使いやすいサイズ感とパイロットの安定した書き心地、金ペン万年筆の中では手に取りやすい価格で初めての金ペンにはちょうど良い万年筆だと思いました。
左利きの私でもしっかり使えました。更新時点でカスタム74は5年以上使っています。
万年筆歴10年の左利きです。持っている万年筆はだいたい40本。新潟県在住の30代2児の父。
左利きの万年筆に関する情報が少ないのがきっかけでブログを始めました。左利きの方、万年筆に興味のある方のための情報発信をしています。
¥15,400
(2025/01/23 17:05:42時点 楽天市場調べ-詳細)
パイロット カスタム74
パイロット(PILOT):日本の企業で、筆記具や手帳などのステーショナリーを製造・販売しています。
1918年に日本初の純国産の金ペンを製造した並木良輔が、東京商船学校の同窓である和田正雄とともに
株式会社並木製作所を設立しました。
船乗りであった創業者たちの「業界の水先案内人でありたい」という想いを込めて作られた国産初の万年筆が「パイロットペン」と名づけられ、のちの社名の由来になりました。
その後、1938年にパイロット萬年筆株式会社に、1989年には株式会社パイロットに商号を変更しました。
現在は、万年筆やボールペン、消せるボールペン「フリクションボール」などの革新的な商品を開発しています
カスタム74:名前の由来は「人々の注文に応える」という意味です。カスタム=注文品。
パイロットの金ペン(14金)のエントリーモデル。金ペンモデルの中では手に取りやすい価格。「日本語を書く事」を意識したこだわりのあるペン先、豊富な種類のペン先も特徴。
全ての部品を国産にこだわり、ペン先の原料(金属)から最終の仕上げまで全てパイロットで製造されています。
定価 | 22,000円(税込み) |
サイズ(実測) | 収納時:140㎜ 筆記時:125㎜(キャップポスト無し) 筆記時:160㎜(キャップポスト有り) ~軸の太さ~ 細い部分:11㎜ 太い部分:12㎜ キャップ径:13㎜ |
重さ | 22g |
ペン先 | 14金ペン |
字幅 ペン先種類 | EF(極細)F(細字)SF(軟調細字)FM(中細)SFM(軟調中細) M(中字)SM(軟調中字)B(太字)BB(極太) ※カラーによって取り扱いのない字幅、ペン先があります。 ※価格は異なりますがペン先C(コース)・MS(ミュージック)もあり。 |
キャップ | ネジ式 |
カラー | ブラック、ディープレッド、ダークブルー、ダークグリーン 透明、透明ブラック、透明ターコイズグリーン、透明ワインレッド |
ボディ | 樹脂 |
日常にあるサイズ感で扱いやすい。
サインペンの長さは140㎜、胴体の太さ11㎜、キャップの太さ12㎜、重さ8g。
収納時の長さは140㎜、胴体の太さ12㎜、キャップの太さ13㎜、重さ22g。
ほぼ同サイズですが、持ってみるとサインペンより少しだけ太いと感じます。
とはいえ、サインペンにも採用されるサイズ感なので筆箱に入れても大きく場所は取りません。
サインペンの長さは140㎜、胴体の太さ11㎜、キャップの太さ12㎜、重さ8g。
キャップポストしていない状態の長さは125㎜、太いところで12㎜、ペン先の近くの細いところで11㎜、重さ14gです。
※キャップポストとはキャップを尻軸にハメた状態のことです。
キャップ(8g)を外した分だけ多少軽くなります。
長さは違いますが、カスタム74とサインペンの持った時のバランスが近いので、初めて万年筆を使う方でも馴染みやすそうです。
太すぎず、細すぎずの太さが万人受けする秘密だと思いました。
サインペンの長さは140㎜、胴体の太さ11㎜、キャップの太さ12㎜、重さ8g。
キャップポストした状態の長さは160㎜、、ペン先近くの軸が11㎜、真ん中あたりの胴体の太さ12㎜、キャップの太さ13㎜、重さ22g。
※※キャップポストとはキャップを尻軸にハメた状態のことです。
キャップポストした状態だとかなり長く感じます。万年筆としての存在感が凄い。
本格万年筆の風格。
万年筆の王道のデザインです。黒をベースにキャップのクリップなどは金色。
いわゆる仏壇カラーと呼ばれるカラーで万年筆のイメージはこの色ではないでしょうか?
他にも数種類カラーバリエーションがあります。
デザインはキャップポストした状態の方がカッコいいです。
カスタム74の特徴はキャップのデザイン(クリップの先端に球がついている)です。
ペン先のデザインは社名の「PILOT」と14金を表す「14K」
それにペン先の大きさを表す「5」と字幅の種類を表す「SF」(軟調・細字)です。
それらを囲うように装飾がされています。
ペン先が大きくなると番号も大きくなります。また、字幅は細字なら「F」中字なら「M」など表記されます。
拡大してみるとこんな感じ。
左利きでもスラスラした書き心地。
基本的にはスラスラとした気持ちの良い書き心地です。
私の筆圧はだいたい50g前後です。キッチンの計りで測ったのでかなりアバウトですが、一応そのぐらいです。
私が購入した字幅は「軟調・細字」です。書いた時にペン先に軟らかさを感じられる字幅の種類です。
自然と筆圧がかかる部分は軟調ペン先のしなりの柔らかさを感じることができて気持ち良いです。
ボールペンやシャーペンでは体験したことのない柔らかい書き心地に「え?金属のペンでこんなに柔らかいの?」と衝撃を受けました。
試し書きで何度か「細字」や「中字」も試しましたが、程度の差はありますがみんなスラスラとした書き心地でした。
ただ、日記や授業での板書、アイディア帳などノートを中心に使うなら使い勝手を考慮して私は細字をオススメします。
※もちろん、軟調・細字でもOK。
私はキャップポスト無しの状態で使うことが多いです。(↑画像上2枚)
理由は持った時のバランスがキャップポスト無しの方が良いと感じたからです。
手帳に書くような小さい文字から手紙で書くようなサイズの文字まで、色んなサイズの文字をストレスなく書くことが出来ます。
1つワガママを言うと「全体的に軸の太さがもう1㎜~2㎜太かったら良かったな」と思いました。
キャップポスト有りの状態ではあまり使っていません。(↑画像と↓の画像)
気分が向いた時に遊びで書く時にこの状態で使うぐらいです。
理由はこの状態で使おうとするとキャップ側が重くなり少しストレスを感じるからです。
頭が振られるような感じがします。手紙を書く時にキャップポストした状態で使うのは大丈夫です。
ノートや手帳を使う時は筆記速度や文字の大きさなどの関係で頭が振られ、ペン先が少し暴れてしまい制御するのに気を使ってストレスを感じます。
写真に撮るなら絶対キャップポストした方がカッコいいんですが、実用ならキャップポスト無しの状態をオススメします。購入前にプラチナの3776センチュリーの細字軟調ペン先と迷いました。
初めての金ペンはカスタム74で良かった。
万年筆初心者の私にとって、初めて尽くしの万年筆でした。
- 初めての金ペン
- 初めての軟調ペン先
- 1万円以上する筆記用具
カスタム74に出会う前は筆記具にこの金額を払うのは考えられませんでした。
カスタム74を使うようになって、筆記用具への金銭感覚がバグってしまいました。書き心地の特徴や個性などもっと色んな書き心地を体験したいと思うようになりました。
初めての金ペンを選ぶ時、カスタム74とプラチナの3776センチュリーで迷いましたが、結果カスタム74を選びました。その時の話はこちら↓
初めて金ペンを買った時の話。【万年筆歴10年の左利き】 | みつけのしろうさぎ
万年筆好きをさらに加速させた罪深い1本。
カスタム74は私の万年筆好きをさらに加速させた罪深い1本です。(万年筆に対する価格の感覚を麻痺させてくれた)
馴染やすいサイズ感と本格的な万年筆らしいデザイン。そして、左利きでもスラスラ書ける安心のパイロットの書き心地。
カスタム74は初めての金ペンに丁度良い万年筆だと思います。
ただ、この1本をきっかけに万年筆の魅力にどんどんハマってしまうかもしれません。
ここまでお読みいただきありがとうございました。左利きの方、万年筆が好きな方に少しでも役に立てば幸いです。
¥15,400
(2025/01/23 17:05:42時点 楽天市場調べ-詳細)
みつけのしろうさぎ
【コメント】
自分も左利きでcustom74SFを買おうとしていたので参考になりました。あと、デザイン項目でクリップがグリップになってて、書き心地項目でしなりがしないになっていますよ
ご指摘ありがとうございます。さっそく直させていただきます。
コメントいただけて嬉しいです。ありがとうございます。