サライ×丸善共同企画の檸檬万年筆(ミニ)を分解して調整しました。
「檸檬万年筆」ミニ版はサライ(雑誌)の付録で付いてきた万年筆です。
使い始めから筆記時にインクが掠れたり、途切れたりしたのでストレスに感じていました。
なんとかインクの途切れや掠れを減らすために工夫して書いていたつもりが、それが完全に書けなくなった原因でした。(素人目に)
雑誌の付録の万年筆なので、最悪書けなくなっても後悔しないと思い決行しました。
今回、ペン先をルーペで観察して原因に見当をつけて、分解・調整しました。
結果はストレスなく書けるようになりました!しかも、ミニサイズの万年筆の魅力にも気づく事ができました。
※よっぽどの自信がない限り、大切な万年筆は自分で調整せずに専門の方にお願いしましょう。
基本情報
サライ
シニア世代の人生と暮らしを究める。知識も経験もあるシニア世代には、人生に必要なのは本物と正統のみ。
旅や美味、芸術や文化、道具などあらゆる分野でホンモトと正統をとりあげ、人生を豊かに暮らしを楽しくする月刊誌!
丸善
福沢諭吉の教え子だった早矢仕有的(はやし ゆうてき)が輸入商社「丸屋商社」として創業。
西洋文化を輸入・紹介して日本国民の幸福と繁栄に寄与することを目指した。
梶井基次郎の小説「檸檬」は京都が舞台で丸善京都支店が何度も出てきます。
檸檬万年筆
1999年に丸善創業130周年を記念して作られたのが「檸檬万年筆」です。(10年におきに2回製作されその度完売)
今回の付録は「檸檬万年筆」のミニ版。
ペン先 | ステンレス |
ボディサイズ | 収納時:115㎜ 筆記時:125㎜ 筆記時:105㎜ |
重さ | |
インク充填方法 | カートリッジ |
字幅 | 細字程度 |
購入経緯
本屋さんで奥さんの妊婦検診を待っていたところ、「白洲次郎」「文士と万年筆」という文字が目に留まりました。
しかも、付録に万年筆がついてくるということで購入しました。
デザイン
外観は「檸檬万年筆」と同じデザイン。ペン先にサライのラクダと「檸檬」の入った柄が入っています。
手のひらサイズなので、キャップポストしてもバランスが悪くならないのが良かったです。
キャップポストすると佇まいが凛していてカッコいい。
書き心地(分解・調整前)
字幅は細字程度。ペン先は硬めなので、左利きの方でも筆圧をあまり気にせず使えると思います。
ただ、私の買った雑誌の付録の万年筆は普通には書けませんでした。
使い始めから筆記時にインクが掠れたり、途切れたりしていました。
ごまかしながら、使っていましたが、ある日ほとんど書けなくなりました。
分解と調整
私がルーぺを買った理由
- 左利き用の万年筆のペンポイントを覗きたい
- ペン先のデザインを大きく見たい
- 不具合のある万年筆のペン先を観察したい
この3つです。これらを十分に楽しむには2種類以上の倍率が必要です。
- ペン先のデザイン大きく見たいなら倍率10倍ぐらいが丁度良い。
- ペンポイントをしっかり観察したい場合、倍率20倍以上が必要。
20倍でも少し物足りないかなと感じています。(もう少し大きくみたい!)
Phoennix(フェニックス)のルーペを使っていますが、
2種類の倍率とコンパクトさ、値段も安く、今のところ不具合もなく満足しています。
※アマゾンではカスタマーレビューの評価は星5個中3.6でした。
ペン先を覗く
↑切り割りとは、ペン先の球体から丸い穴まで延びる切れ込みのことです。
ルーペでペン先を覗くと「切り割りの隙間がない」「切り割りとペン芯の溝のラインが合ってない」ことに気づきました。
おそらく、工夫して書いているつもりでしたが、ペン先に変な力が加わりペン先の切り割りとペン芯の溝のラインがズレたのかな?
分解
簡単にはペン先ユニットが抜けませんでしたが、根気よく引っ張ったら抜けました。
調整
ペン先の左右を持って、引っ張って切り割りの溝を広げました。
ルーペで切り割りの溝が広がっているか確認しながら作業しました。
再度 書き心地
インクフローが改善して、書き心地もよくなりました。
変な力をかけずに書けるようになり、ストレスフリーになりました。
1番の原因はペン先とペン芯の溝のラインが合ってなかったことだと思います。
それだけ直すなら、分解する必要はありません。横から力を加えて溝のラインを合わせるだけです。
分解したい気持ち半分と一応切り割りも広げておこうと保険をかける気持ちで分解しました。
分解して万年筆の仕組みを観察できて楽しかったし、結果的に書き心地も良くなったのでやって良かったです。
ミニサイズ万年筆の魅力に気づく!
ズバリ、キャップポストして書けるところがミニ万年筆の魅力です。
左利きの私の場合、普通サイズの万年筆だと、キャップポストすると後ろが重くなり、書く時のバランスが悪くなります。
なので、私は普段キャップポストしないで万年筆を使っていますが、やっぱり佇まいはキャップポストした方がカッコイイ!
書いている手元にカッコイイ万年筆があると気分が上がります。
ミニサイズの万年筆はそれを叶えてくれるサイズ感とバランスだったことに今回の分解・調整を体験して気づきました。
今回の檸檬万年筆ミニ版はそんなミニサイズの万年筆の魅力に気づかせてくれた1本になりました。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。オジサンの趣味の話でしたが、楽しんでいただけたら幸いです。
みつけのしろうさぎ
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