万年筆を始めたいけど、どの万年筆が良いか。調べれば調べるほど悩みは深くなっていきます。
そして、当時の私は「左利き オススメ」で調べるうちにこんな事を思い始めました。
- 左利きにオススメされる万年筆はだいたい左利き用万年筆。
- 左利き用万年筆は字幅が太いモノが多い。
- 選択肢が少ない。
左利き用万年筆のレビューは別の記事に譲り、ここでは私が使ってきた万年筆の中から「初心者の方にオススメする万年筆」を3本紹介したいと思います。
他の方のオススメする万年筆に加え、万年筆を楽しむ参考にしてもらえれば幸いです。
基準は「価格」と「使いやすさ」
初心者の方にオススメする万年筆の選ぶ基準はこちらです。
- 初心者の方でも手を出しやすい「価格」
- 左利きでもストレスを感じない「使いやすさ(デザイン)(書き心地)」
まず、考えたのは経済的ショックの少ない価格です。使ってみた後「万年筆やっぱり違うな」「私には合わないな」という状況になった時の経済的ショックです。
これは値段が小さければ小さいほど良いでしょう。極端な話、何も調べずにその辺で一番安い万年筆を買って使ってみても良いと思います。
ここでは、2000円~3000円ぐらいの価格の万年筆を選びました。
万が一の経済的ショックが少なく、デザインと性能も良いものを選ぶとこの価格帯かなと思います。
次に左利きにとって使いやすいかです。これは単純に使っていてストレスの少ないモノを選んでいます。
左利きだと、「ここちょっと…」「ここがこうだったら…」みたいな細かいところで少しストレスを感じます。
ただ、それはそういうもんだと思って使うのが左利きの性分でしょうか。ここでは、私が実際に使った万年筆の中で特に使いやすかったモノを選びました。
セーラー プロフィットジュニア(中細:MF)
- 手が出しやすい価格。
- 左利きにちょうどいい字幅(中細)
- キャップポストして筆記が楽しめるサイズ感。
定価2750円(税込み)最安で2000円前半。
価格は定価2750円(税込み)です。Amazon等でみると2000円~8000円ぐらいで売られています。
コラボデザイン仕様のモノが5000円~8000円ぐらい。通常仕様のモノが2000円~3000円ぐらいです。
私はAmazonで2245円で購入しました。
書き心地を損なわず、普段使いしやすい字幅。
左利きにとって「こんなものか」と感じるモノの1つが「書き心地」です。
右手と左手で書き心地を比べると右で書く方が書き心地は良く、左手だと妥協して使うことが多いです。
書き心地を求めるなら、字幅を太くすれば良いのですが、太くすれば日常使いしにくくなります。(個人的の感想です)
プロフィットjrは字幅が中細で書き心地と日常使いのしやすさが絶妙なバランスです。
この字幅(中細)をこの価格で出しているのはセーラーのプロフィットjrだけです。
他のメーカーにも(中細)という字幅はありますが、それはもう少し価格の高い上位モデルからです。
ただ、プロフィットjrは中細以外の字幅がないので細字や中字が欲しい方には向きません。
キャップポストして筆記が楽しめるサイズ感。
キャップポストとは、キャップを尻軸に装着した状態のことを言います。↑
左利きだと、キャップポストすると書く時のバランスが悪くなる事が結構あります。(尻軸の方が重くなってペン先のコントロールがしづらくなる)
押して書く左利きにとって、ペン先のコントロールのしづらさは結構ストレスになります。
そのため、私はキャップポストせずに万年筆を使う事が多いですが、正直キャップポストしたい!だって、そっちの方がカッコイイから。
プロフィットjrはキャップポストしない状態だと他の万年筆より短いです。
キャップポストした状態だとちょうど良い長さになり、書く時のバランスを崩さずに使うことが出来ます。
左利きに「丁度良い」がたくさん。
プロフィットjrは左利きにとって「ちょうど良い」がたくさんあります。
初心者の方にとって「ちょうど良い」値段。
書き心地と日常使いを両立した左利きにとって「ちょうど良い」字幅。
キャップポストしたカッコイイ姿を楽しめる左利きにとって「ちょうど良い」サイズ感。
初心者の方(特に左利き)にオススメ出来る万年筆です。
詳細レビューはこちら↓
パイロット ライティブ (細字:F)
- コスパの良い値段
- 左利きでもスラスラ書ける特殊合金のペン先
- お馴染のサイズ感
コスパの良い価格
定価は2200円(税込み)Amazon等では1800円前後で売られています。価格は今回オススメする3本のうちで一番安いです。
左利きでもスラスラ書ける特殊合金のペン先
ライティブのペン先の素材は特殊合金です。左手で書いても右手とあまり変わらない書き心地です。(両利きなので、左右両方試した個人的感想です)
多少筆圧を強めても安定した書けます。紙の上を滑るようなスラスラとした書き心地です。
字幅はF(細字)であれば手帳でも余裕を持って書き込むことが出来ます。また、手帳だけでなく日常使いまで幅広く使えます。
お馴染のサイズ感。
何がお馴染みかと言うと、皆さん1回はサインペンを使ったことがあると思います。
ライティブはキャップポストしない状態だとサインペンと同じサイズ感になります。
なので、初めて万年筆を使う方には馴染みやすいサイズ感だと思います。
万年筆がとても軽いのでキャップポストしてもしなくても筆記時のバランスがあまり変わらないので、お好みで万年筆のスタイルを楽しむことが出来ます。
選択肢が広い。
↑(左からパイロット「カクノ」「ライティブ」「コクーン」)
ライティブ単体とは関係ありませんが、パイロットの万年筆「カクノ」「ライティブ」「コクーン」はペン先が同じモノを使っているので書き心地はほとんど変わりません。
なので、ライティブのデザインを見て「もう少し可愛いデザインが良い」のであれば、カクノ。
「もっと質感の良いデザインがいい」のであればコクーンといった具合にご自身の好みによってデザインを選ぶことが出来ます。
私がその中でライティブをオススメする理由は「無難」だからです。
価格もデザインも無難でクセがありません。ここを基準に選ぶと自分の好みを把握しやすいと考えたからです。
シュナイダー ベース (左利き用 L)
- 手頃な値段
- 左利き用万年筆の中では比較的細い字幅
- グリップがラバー仕様
手頃な値段
定価2640円(税込み)Amazon等で見てもだいたいこの価格で売られています。他の2本と同じく3000円以下で買えます。
初心者にオススメする海外メーカーの万年筆だと「ラミー・サファリ」がよく名前が挙がります。
シュナイダーのベースはサファリの半分ぐらいの値段で買えるので、私はこちらの方が初めて万年筆を買う方にも手を出しやすいと思います。
左利き用万年筆の中で日常使いしやすい字幅。
ベース(左利き用)は日常使いできる字幅です。だいたい1本目のセーラーのプロフィットjrと同じぐらい。
左利き用万年筆は国産メーカーの中字(M)以上の字幅が多く使う場面に多少の制約がありますが、ベースは日常使いを幅広くカバーできます。
(日常使いとは、手帳やアイディア帳、講義の板書、手紙等)
※セーラーのプロフィット21レフティも日常使いできる字幅がありますが、価格が33000円と高額。
書き心地はスルスルとした書き心地で、私が普段使っていて、使っていて「しっくりくる」万年筆です。
シンプルなデザインに絶妙な配慮。
↑だいぶ使っているので、汚くてすいません。
ベースの良いところはシンプルなデザインに絶妙な配慮がある点です。
絶妙な配慮の1点目はもちろん左利き用のペン先です。左利きが使いやすいように加工がされています。
書き心地はスルスルと気持ちいいモノで、書いていてストレスを感じることは特にありません。
次に素晴らしいのがグリップ部分の滑り止めラバーです。左利きだと書いている最中に汗で手元が滑ることがあると思います。
書いている手が汗で滑ってしまい、何回か持ち直したり手の汗を拭ったりしますが、その回数が減って有難いです。
左利き用万年筆最有力。
シュナイダーのベースも低価格で使い勝手が良い万年筆です。「左利き用万年筆が良い」「外国産メーカーが良い」なんて方にオススメです。
価格が3000円以下で左利きでも使い勝手、書き心地とも良い。初心者の方にも安心して使ってもらえると思います。
そして、シュナイダーのベースを使っている方は少ないので他人と被ることも少ないです。
イチオシはプロフィットjr。
私のイチオシは「セーラーのプロフィットjr」です。私が今の経験と知識を持ったまま、初心者に戻ったらプロフィットjrを買います。
理由は初心者の方でも手を出しやすい「手頃な値段」。万年筆を楽しめる「キャップポストして使えるサイズ感」。書き心地とを両立した「ちょうど良い字幅」です。
ただ、パイロットのライティブもシュナイダーのベースも「左利きの初心者」の方にオススメできる1本です。
最後まで読んで頂いてありがとうございます。ぜひ、万年筆ライフのスタートの参考にして頂ければ嬉しいです。
みつけのしろうさぎ
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