初めて金ペンを買った時の話。【万年筆歴10年の左利き】

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万年筆あれこれ

万年筆に慣れてきた方が一度は考えることが「そろそろ金ペン買ったみようかな?」ではないでしょうか?

私もそういう人の1人です。そして、私の「初めての金ペン」はドキドキがいっぱいでした。

ネット上に金ペンに関する情報(万年筆選びも含め)はたくさんありますが、ほぼ右利きを前提とした情報ばかり。

どうしても「左利きでも大丈夫だろうか?」という不安が残りました。

万年筆選びから購入して使うまで、そして使って慣れるまで「うまく使えるだろうか?これでよかっただろうか?」という不安が消えませんでした。

今回は私の金ペン購入の経験をお話しする記事です。

「私はこうした経験があるよ」というお話で「こう選ぶのが効率的」とかそういう話ではないので、世間話を聞くような気持ちで読んで下さい。

金ペンに興味のある方、購入を検討している方の一助になれば嬉しいです。

みつけのしろうさぎ

万年筆歴10年の左利きです。持っている万年筆はだいたい40本。新潟県在住の30代2児の父。
左利きの万年筆に関する情報が少ないのがきっかけでブログを始めました。左利きの方、万年筆に興味のある方のための情報発信をしています。

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そこまで神経質になることはない。

先にネタばらしをすると、私の「初めての金ペン」購入はとても悩ましいものでした。

なぜ悩ましかったかというと軟調ペン先を買おうとしていたからです。

軟調ペン先とは、通常の字幅の万年筆よりペン先がしなり書いた時に軟らかさを感じるペン先のことです。一般的には軟調ペン先は筆圧の弱い方にオススメされることが多いペン先です。

軟調ペン先でなく、普通の字幅(例:細字、中字、太字など)であれば、値段とデザイン、好みの書き心地で選んだらあまり間違えはないと思います。

私の場合、ペン先のしなり具合と左利きである自分の相性も考慮して万年筆選びをしなければならず、結果的に普通のペン先の万年筆を選ぶより難しくなってしまいました。

※あえて、難しくする必要はなかったのですが「軟らかい書き心地」に興味津々でその時はどうしても「軟調ペン先」の万年筆が欲しかったんです。

カスタム74or3776センチュリーのSF(軟調細字)

※画像の#3776センチュリーはスターウォーズデザインです。通常の#3776センチュリーと本体とペン先のデザインが異なります。

(画像上が#3776センチュリー、画像下がカスタム74)

購入を検討していた万年筆は「パイロットのカスタム74」か「プラチナの#3776センチュリー」でした。そして、字幅は軟調細字(SF)にするつもりでした。

(画像左が#3776センチュリー、画像右がカスタム74)

軟調(S)の理由はせっかく買うなら「軟調ペン先」を体験したいという理由です。

細字(F)の理由はノートや手帳で使うことを考えてそれにあった字幅ということで細字(F)を選びました。

それと中字は左利きの私にはちょっと使いづらい字幅だからです。(書いた文字のインクが手についてしまうことが多い)

候補がこの2本の理由は近所のお店で試筆できたからです。あと、セーラー万年筆には「軟調」というペン先がなかったからです。

お店で試筆。

試筆は3回しました。

1回目の試筆では色々な字幅を試しました。試筆した字幅は細字、中字、軟調細字の三種類でした。

そして、1回目の試筆でカスタム74と3776センチュリーそれぞれのデザインやサイズ感を確かめました。

この時はキャップポストしない状態で試筆しました。理由は普段からキャップポストしない状態で使っていたからです。

※キャップポスト=キャップを後ろにハメた状態。↓画像の状態。

また、1回目の試筆で中字は他の字幅と比べて滑らかだけど、手が汚れやすいことを確認して改めて候補から除外しました。

2回目は細字と軟調細字を何回か試筆しました。

それぞれの「細字」を試筆した印象は「#3776センチュリーのペン先の大きさに魅力を感じましたが、書き心地はどちらも良かった。」という感じでした。

「軟調細字」を試筆した印象は「#3776センチュリーの方がペン先のしなりが大きく、たまに引っかかる。カスタム74は特に不満なく安定した書き心地」という感じでした。

この時点でカスタム74に大きく気持ちが傾いていました。理由は#3776センチュリーの軟調細字を試筆した時の「引っかかり」が気になったからです。

※当時の私の書き方や筆圧では#3776センチュリーのペン先の大きさや軟調ペン先のしなり具合との相性が悪くて書き心地に違和感を感じたんだと思います。

そして、2回目の試筆では、この引っかかりが「気のせいだったのか?」「日常使いで許容できる頻度」なのかを確かめました。

2回目の試筆は結構長く試筆させてもらいました。(お店の人には大変申し訳ないですが…)

そして、サイズ感も不満がなく書き心地も安定していた「パイロットカスタム74」にしようと心の中で決めました。

しかし、その時は「いや、後日1回試筆して#3776センチュリー(軟調細字)の引っかかりをもう1度確かめてから買おう」と購入を保留しました。

3回目は購入する決心をつけるのに、1回ずつ試筆しました。

そして、失礼な話ですが、#3776センチュリー(軟調細字)の引っかかりを確かめて、カスタム74の安定した書き心地を確かめて、ようやくパイロットカスタム74の購入を決めました。

※注意が1つ。プラチナの#3776センチュリー(軟調細字)が引っかかるのは、私の書き方や筆圧との相性が悪くて引っかかりを感じたというものです。

個人の好みや書き方によって結果は全然違うものになると思います。

そして、当時試筆したプラチナ#3776センチュリーの細字は特に引っかかりなく書けていました。

お店で購入。

試筆したお店で購入しました。

ネットで買う方が安く買えるのは知っていましたが、3回も試筆に付き合ってもらったのでそのお礼も兼ねてお店で購入しました。

トラブルや分からない事があった時にすぐにお店に商品を持ち込めるのも金ペン初心者の私には大きな魅力でした。

万年筆は基本ネットの方が安い印象があるので、特にこだわりのない方はお店で試筆してネットで買うのが一番賢いのかなと思います。

初めての金ペン選び。

(画像左がコンウェイスチュワート、画像中がセーラープロフィット21、画像右がセーラー四季織 雪月空葉)

購入時に何回か試筆した経験、そして、これまでの経験も含めて言えば「軟調細字」を希望しなければ、「初めての金ペン選び」はそんなに難しくないのかな?と思います。

1つ助言があるとすれば、「試筆してから買うこと、試筆できないのであれば国産メーカーの万年筆から選ぶ方が無難」ということです。

左利きの私の場合、「書けない」以外で一番困るのは、書いた文字を手でこすって手にインクがついてしまうことです。(同時に触った字もかすれてしまいます)

字幅が比較的太く、インクフロー(インクの出具合)が良い万年筆は上記のトラブルが起きる可能性が高いように感じます。

試筆する理由は書き心地を確かめるためも含みますが、1番重要なのは「字幅とインクフロー(インクの出具合)」を確かめることです。

試筆できない場合、同じ字幅でも国産メーカーより字幅が太く、インクフローがよい海外メーカーの万年筆は避けた方が手を汚すトラブルは少ないかなと思います。

試筆できるのであれば、値段、好みのデザインや書き心地などを考慮してちょうど良い万年筆を買えばよいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。左利きの方、万年筆に興味のある方の役に立てば嬉しいです。

購入前の悩む時間も楽しんでもらえればと思います。

みつけのしろうさぎ

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