この記事は【万年筆歴10年の左利き】が自分に合った万年筆を作ることを目標に四苦八苦、七転び八起きしながら、作業を進めていく様子を記録したモノです。
左利きの方、万年筆に興味のある方に「左利きでもこんなに万年筆が好きな人がいるんだなぁ、万年筆を楽しんでるなぁ」と思っていただければ嬉しいです。
それと同時に暇を持て余している方の暇つぶしになれば有難いです。
想像を膨らませながら、ネットサーフィン。
私の夢は「自分の手に合った万年筆を作ること」です。
その理由は色んな万年筆を使っていて、手にしっくりこないことが多かったからです。
「書き心地は凄くいいんだけどちょっとだけ長い(または短い)」とか「使い心地が凄い良いんだけどちょっと細い」とかよくある話です。
万年筆を色々と買っているうちに「万年筆を買うより作った方が自分に合ったモノを手に入れられるかもしれないし、安上がりじゃないか?」と思い始めました。
それ2024年の目標の1つに「万年筆を作り始める」を入れて今年をスタートさせました。
日々「自分の手に合った万年筆を作る」を夢みてネットで情報収集し始めました。
YouTubeで万年筆を作っている様子を視聴したり、素人が万年筆を作るのに必要な道具などを調べたりしていました。
上手に万年筆を作っている方々の動画を見ながら私が上手に万年筆を作っているところを想像していました。
情報収集もだいたい終わったけど、1つ問題が発生しました。
それは万年筆作りに必要な道具を買うことに踏ん切りがつかないことでした。そしてその原因は「初期費用」でした。
踏ん切りがつかない日々を送り気づいたら2024年が終わろうとしていました。
勇気を出してまず第一歩。
2024年の年末が近づき焦りを感じていた11月。
仕事と家の大きなイベントも終わり思い切って万年筆作りを始動しようと心に決めましたが、なかなか通販の確定ボタンが押せない…。
初期費用7万円の威力は凄まじく1人では太刀打ち出来ないので、奥さんに相談することにしました。※正確には背中を押してもらうことにしました。
初期費用で7万円ぐらいかかるので奥さんにも一応了解を得ようと「ついに万年筆作りを始めようと思う」と話したら「いいんじゃない👍パパがその話するとき、楽しそう」とあっさり応えてくれました。
そして、奥さんに隣に座ってもらい通販の確定ボタンを「じゃあ、いくよ!」と意を決してポチポチ。
奥さんから「万年筆作るの大変だろうけど、頑張ってね」と笑顔で声援をいただきました。いつも背中を押してくれる奥さんに感謝です。
こうして自分1人では前に進めなかったので奥さんに背中を押してもらう形で第一歩を踏み出すことが出来ました。
買ったはいいが…。
↑卓上ボール盤。
一歩踏み出したはいいですが前途多難。
まず、大まかな機械の使い方が分かるが、細かい調節ができない、そして、必要な部品や道具が分からない。調べてもなかなか正解が見つからない。
事前に情報収集していても「ない」「ない」「ない」の繰り返しで早速心が折れるかと思いました。
具体的には「ドリルチャックのチャックハンドルがない」とか「木工旋盤のペンマンドレルのセットの仕方が分からない」とかなどなど。
↑木工旋盤。
しかしそこは私もそろそろ30代半ば。
困難というか、分からない事への取り組み方も少しは心得ていたようで「まず落ち着いて1つ1つクリアしていこう」と心を持ち直しました。
1つ1つの機械の必要な操作や部品を調べて「万年筆作り」を進めていくことにしました。
地道に一歩一歩。
「ドリルチャックはキーレスのドリルチャックだ」とか「ペンマンドレルは主軸のチャックに挿して締めるのか」とか。
機械、道具に必要な部品や操作を調べてなんとか扱えるようになり、いよいよ作業開始。
まずは機械、道具の扱いに慣れることを目標にして練習練習。
練習の材料は引っ越しで不要になった木の柱。4cmぐらいに切って小さな木材を作りました。
作った木材にボール盤で穴を空ける練習しました。中学生の木工技術の授業以来の機械操作なので怖かったです。
振動や音が怖い。四苦八苦しなら、そこそこの長さまで穴を貫通させることが出来ました。
小さくした木材をもう少し小さくして、貫通した穴に棒(ペンマンドレル)を通していよいよ花形の削る作業。
木工旋盤のこの佇まいがカッコいい。
高速で回転している木材に刃物を当て、恐る恐る削っていたら楽しい…。
そして、刃物から伝わる木の感触、ところどころ変わる木の削れ具合、削りながら色んなモノを感じられて楽しい。
そして、削っている自分の姿を思い浮かべ自己満足しながら、なんとか四角い木材を丸くすることが出来ました。
丸くなった木材を持った時はとても感動しました。自分が削った木の感触、これが思い入れかと思いました。
思い入れのある自分の手に馴染む万年筆を作りたいと改めて思いました。
「万年筆作り物語①」を最後まで読んで頂いてありがとうございました。
レビュー記事と違って1ミリも役に立たない記事ですが、左利きが万年筆をどっぷり楽しんでいることが伝われば幸いです。
みつけのしろうさぎ
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