「そろそろ金ペンを買ってみようかな?」万年筆に慣れてきた方なら、一度はそんな考えが頭をよぎるのではないでしょうか?
私もまさにその一人。そして、私の「初めての金ペン」は、ドキドキがいっぱいでした。
ネット上には金ペンに関する情報(万年筆選びを含め)もたくさんありますが、ほとんどが右利きを前提としたものばかり。
そのため、「左利きでも大丈夫かな?」という不安がどうしても拭えませんでした。
万年筆選びから購入、そして実際に使いこなせるようになるまで、「うまく使えるだろうか?これで良かったのかな?」と悩みは尽きませんでした。
この記事では、そんな私の金ペン購入体験についてお話しします。「こう選ぶと効率的!」といったノウハウではなく、あくまで私自身の体験談です。
世間話を聞くような気軽な気持ちで読んでいただけると嬉しいです。
金ペンに興味がある方や購入を検討している方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
そこまで神経質になることはない。

先にネタバレすると私の「初めての金ペン」購入は、かなり悩ましいものになりました。
その理由は、軟調ペン先を選ぼうとしていたからです。
軟調ペン先とは、通常のペン先よりもしなりがあり、書いたときに柔らかさを感じられるものです。一般的には筆圧が弱い方におすすめされることが多いペン先です。
もし普通の字幅(細字、中字、太字など)のペン先であれば、こんなに苦労することはなかったでしょう。
しかし、私は左利きであることも考慮する必要があり、ペン先のしなり具合と左利きの相性を考えると、万年筆選びの難易度が上がってしまったのです。
もちろん、わざわざ難しくする必要はなかったのですが……。
当時のわたしはどうしても「軟らかい書き心地」が気になって仕方なく、「軟調ペン先」の万年筆が欲しくてあえて難しい道を選んでしまいました。
カスタム74or3776センチュリーのSF(軟調細字)
※画像の#3776センチュリーはスターウォーズデザインです。通常の#3776センチュリーと本体とペン先のデザインが異なります。

(画像上が#3776センチュリー、画像下がカスタム74)
購入を検討していた万年筆は「パイロットのカスタム74」か「プラチナの#3776センチュリー」でした。
そして、字幅は軟調細字(SF)

(↑左が#3776センチュリー、右がカスタム74)
まず、軟調ペン先を選んだのは、「せっかく買うなら軟調ペン先を体験したい」という気持ちがあったからです。
そして細字にしたのは、ノートや手帳で使うことを考え、ちょうど良い字幅だと感じたからでした。
また、中字は左利きの私には書いた文字のインクが手についてしまうので少し使いづらいと感じるので候補から外しました。
候補がパイロット カスタム74とプラチナ #3776センチュリーの2本なのは、近所のお店で試筆できたからです。
お店で試筆。

試筆は3回しました。
最初の試筆では、いろいろな字幅を試しました。試筆したのは細字、中字、軟調細字の3種類です。
このときはキャップポスト(キャップを尻軸に付けること)をせずに試筆しました。普段からキャップポストせずに使っていたのでその状態で確認したかったからです。
実際に試してみると、中字は他の字幅より滑らかではあったものの、やはり手が汚れやすいことを再確認。
そのため、中字は改めて候補から外しました。

2回目は、細字と軟調細字に絞って何度も試筆しました。
細字の印象は「#3776センチュリーのペン先はやや大きめで存在感があり魅力的。でも書き心地はどちらも良い」といった感じ。
一方で軟調細字は、「#3776センチュリーの方がペン先のしなりが大きい分、たまに引っかかる」
「カスタム74は特に不満なく、安定した書き心地」という印象でした。
この時点では、カスタム74に気持ちが大きく傾いていました。
理由は、#3776センチュリーの軟調細字を試筆した際に感じた「引っかかり」が気になったからです。
※当時の私の筆圧や書き方では、#3776センチュリーのペン先の大きさやしなりと相性が悪く、違和感を覚えたのだと思います。

3回目の試筆では、この「引っかかり」が気のせいなのか、普段使いするなかで許容できる範囲かを改めて確かめました。
このときはかなり長時間試筆させてもらいました。(お店の方には申し訳なかったです…)
しかし、そのおかげでサイズ感にも不満がなく、安定した書き心地のカスタム74に決めようと心の整理が出来ました。
とはいえ、「念のためもう一度だけ確認しよう」と思い、その場では購入を保留。後日、もう一度試筆することにしました。

4回目は購入前の再確認で1回ずつ試筆しました。
そして、失礼な話ですが、#3776センチュリー(軟調細字)の引っかかりを確かめて、カスタム74の安定した書き心地を確かめて、改めてパイロットカスタム74の購入を決心しました。
※注意が1つ。プラチナの#3776センチュリー(軟調細字)が引っかかるのは、私の書き方や筆圧との相性が悪くて引っかかりを感じたというものです。
個人の好みや書き方によって結果は全然違うものになると思います。
実際いに当時試筆したプラチナの#3776センチュリーの細字は特に引っかかりなく書けていました。
お店で購入。

購入は試筆したお店でしました。
ネットで買う方が安く買えるのは知っていましたが、3回も試筆に付き合ってもらったのでそのお礼も兼ねてお店で購入しました。
トラブルや分からない事があった時、すぐにお店に商品を持ち込めるのも金ペン初心者の私には大きな魅力でした。
万年筆は基本ネットの方が安い印象があるので、特にこだわりのない方はお店で試筆してネットで買うのが一番賢いのかなと思います。
初めての金ペン選び。



(画像左がコンウェイスチュワート、画像中がセーラープロフィット21、画像右がセーラー四季織 雪月空葉)
購入時に何度か試筆した経験、そしてこれまでの万年筆体験を振り返ってみると、「軟調細字」にこだわらなければ、初めての金ペン選びはそれほど難しくないのかなと感じました。
助言があるとすれば、「試筆してから買うこと」「試筆できないのであれば国産メーカーの万年筆から選ぶ方が無難」ということです。


左利きの私にとって一番困るのは、「書いた文字を手でこすってインクがついてしまうこと」です。同時に、こすれた文字がかすんでしまうこともあります。
字幅が太めでインクフロー(インクの出具合)が良い万年筆は、このトラブルが起きやすいように感じます。そのため、字幅とインクフローの確認は大切だと思います。
もし試筆できない場合は、海外メーカーの万年筆は避けた方が無難かもしれません。
同じ「細字」でも、海外メーカーは国産メーカーより字幅が太く、インクフローも多めなことがあるため、手を汚すリスクが高まるからです。
試筆できるのであれば、値段、好みのデザインや書き心地などを考慮してちょうど良い万年筆を買えばよいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。左利きの方、万年筆に興味のある方の役に立てば嬉しいです。
購入前の悩む時間も楽しんでもらえればと思います。
みつけのしろうさぎ
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