イギリス発の高級筆記具ブランドのコンウェイ・スチュワートの万年筆です。
先日、妻と一緒に娘のクリスマスプレゼントの下見でオフハウスに行きました。その時に見つけて購入したのが、中古品のコンウェイ・スチュワートのローリーシリーズのモカでした。
中古品が買うのは初めてです。
本記事では、購入に至るまでの経緯(妻の優しさ)と購入した万年筆のレビューについてお話するものです。
コンウェイスチュワートはネットに日本語の情報が少ないので、調べるのが大変でした。
興味のある方は公式サイトを覗いてみて下さい。英語をそのまま翻訳したような文章ですが、雰囲気は分かるかなと思います。
コンウェイ・スチュワート |高級ペンブランド |手作りの英国製ペン – Conway Stewart
コンウェイ・スチュワート:イギリス発の高級筆記具ブランド
1905年にフランク ジャービス氏とトミー ガーナーがロンドンで創業。最初は万年筆の小売り業をしていたようです。
それから手頃で高品質な万年筆を製造するようになり、規模を拡大していきます。
徐々にイギリスの有名筆記具ブランドなどと肩を並べるようになり、高級万年筆も作るようになりました。
しかし、戦後の不況や万年筆からボールペンに需要がシフトしていく中、1975年に一度その歴史に幕を下ろします。
1998年に一度復活する。2005年のG8サミットで各国首脳にコンウェイスチュワートの万年筆が贈られた。
しかし、2014年に工場が閉鎖になりました。
そして、現オーナーが当時の資料を研究しながら、当時の有能な職人や社員を探して2010年代に再びコンウェイスチュワートを復活させました。
過去にはウィンストンチャーチルが愛用していたり、映画『インディジョーンズ:最後の聖戦』で万年筆が使われていたりしています。
価格 | 定価82000円(税込み) 私は中古で16500円で買いました。 |
字幅 | F(細字) |
ペン先 | 18金(ペン先表記18ct) |
本体素材 | アセテート樹脂・真鍮 |
ボディサイズ | 収納時:141㎜ 筆記時:132㎜ 軸径 :14㎜ 重さ :49g |
インク充填方法 | 両用式(コンバーターorカートリッジ) |
キャップ | ねじ切り式 |
オフハウスでの出会いと購入。
出会いはオフハウス2件目。他にも中古品買取販売店を何件か回っていました。(娘のクリスマスプレゼントの下見)
下見のついでにショーケースに万年筆がないか物色していたところ、見たことない万年筆がショーケースにありました。値段は16500円。
その時点では、値段が高いのか、安いのか、ブランド名も知らない万年筆でした。ただ、綺麗な万年筆でした。光の当たり具合で輝きが移りゆくブラウン(茶色)の万年筆。
その場で携帯を使って調べたら、コンウェイスチュワートであることが判明。しかし、モデルが分からない。
店員さんにお願いして、触らせてもらいました。重みがあり、ネジ式のキャップを外すとペン先はゴールドで「18ct」の刻印。
「いいなぁ」と思いつつ「1万6500円は簡単には手が出ない」「中古品を買った事がない」ので購入は見送りました。
帰りの車の中で妻が「どんな万年筆だったのか」尋ねてきました。私は調べた内容や持った感触について話しました。
「いやぁ楽しかったぁ」と言って話終えると妻が「よっぽど良かったんだね、嬉しそうに話してた。買っちゃえば?」と言ってくれました。
一日考えて調べて、まだ欲しいようだったら買おうと妻と話しました。
調べたところ、ローリーシリーズのモカというモデルであることが判明。
ローリーシリーズは公式サイトで8万円ぐらいで売っていました。単純に比較できないけど、8万円ぐらいする万年筆を1万6500円で体験できたらいいなぁ…。
もし購入して書けなかったら、また隣町の文具屋さんに調整や修理をしてもらおうと考え購入を決意。
次の日の朝、子どものように嬉しそうな顔でお店に向かう私を同じく嬉しそうな顔で妻が見送ってくれました。
お店に到着してショーケースをみるとそこにはまだ万年筆がいました。
少し心を落ち着けてから店員さんを呼んで、無事にコンウェイスチュワートのローリーシリーズのモカを購入することが出来ました。
只者(タダモノ)ではない存在感。
キャップを閉めた状態では長さは同じぐらいです。サインペンと比較するとひと回り太く、ずっしり重いです。
キャップポスト(無)の状態だとサインペンより短くなります。※キャップポストしようとしても出来ませんでした。
持った感触では、収まりの良いサイズ(長さと太さ)でした。キャップを外してもペン本体だけでもずっしり重いです。
サイズ感は好みの分かれるところですが、私はとても持ちやすい、書きやすいサイズ感でした。
重たいので授業や講義などの板書で長時間使うには不向きですが、日記やアイディア帳など、ページ1~2枚分ぐらいの筆記量なら楽しんで使えると思います。
品のある高級感あふれるデザイン
本体はアセテート樹脂と真鍮で出来ています。
角度によって輝きが変わる透明感のあるブラウン(茶色)にクリーム色の流線が品よく綺麗です。
金色のリング部分もアクセントが効いていてgood。キャップの金色のリング部分は4連になっていて、他にない高級感があります。
ペン先は金色で大きく存在感があります。ペン先にはメーカーロゴと18金ペンであることが刻印されています。国産万年筆とは金の表記が違い、外国感を味わう事ができます。
滑らかで軟らかい書き心地。
書き心地は大型のペン先でインクフローが良いおかげで、滑らかで軟らかい書き心地です。
字幅はF(細字)ですが、国産万年筆(セーラー、パイロット、プラチナ)と比較すると太いです。
日記やアイディア帳などでは、書き心地とデザインの相乗効果で気分よくスラスラと書く事が出来ます。
ただ、小さい字をたくさん書くには重くて大きいです。本体が重くてペン先が大きいので、小回りが利かず無理やり小さい字を書こうとすると神経使って疲れてしまうます。
なので、授業の板書のような使い方には向かないと思います。インクフローもよいので、書いた文字を手で擦ると字が掠れてしまうこともあります。
気持ちよくのびのびと自由に日記やアイディア帳、手紙などで使うとよいかなと思います。
なぜ、そこにあったのかは謎。
公式サイトの同シリーズはだいたい8万2千円でした。それがなぜオフハウスで1万6500円で売っていたのはとても不思議です。
状態も良く問題なく使えるし、箱なども全て付いていました。とっても安く良いモノを買えたと満足しています。
あの時、背中を押してくれた妻には感謝です。この万年筆も購入の思い出とともに一生私の筆箱の中にいる万年筆になると思います。
そもそも偽物という可能性もありますが、私には真偽の区別はつかないのそこは深く考えません。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。今回はあまり役に立つ話ではありませんが、万年筆好きの世間話だと思って楽しんで頂けたら幸いです。
みつけのしろうさぎ
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